人気ブログランキング |

過去50年の経済運行方式:米ドル循環

<国際通貨体制変遷>


まずは19世紀以来の国際通貨体制変遷を振り返ってみましょう。


19世紀:金本位制

金本位制とは、貨幣を金と同じ価値にすることです。一国の貨幣価値(交換価値)を金に裏付けられた形で金額を表すものであり、商品の価格も金の価値を標準として表示されます。


1930年代:管理通貨制度

通貨増発による景気対策、為替相場は各国政府が任意に決定。


19447月~19718月:ブレトンウッズ体制Bretton Woods System (金・ドル本位制)

金・ドル本位制とは、米ドルを世界の基軸通貨として、各国通貨の価値を決定する国際的な通貨体制のこと。

1944年のブレトン・ウッズ会議で、これまでの金だけを国際通貨とする金本位制ではなく、金との交換が保証された米ドルを基軸とする制度を作り、金と米ドルとの交換比率を1オンス=35ドルと決め、 米ドルと各国通貨の交換レートを固定する固定為替相場によるドル本位制が始まりました。


1976年~:「変動相場制」、「固定相場制」

19718月に、米国のニクソン大統領がドルと金との交換を停止を宣言(ニクソン‐ショック(Nixon shock))したことから、、1944年以降実施してきたブレトン・ウッズ体制が崩壊しました。その後、主要通貨が「変動相場制」へ移行しました。

1976年1月、変動相場制の合法性がジャマイカのキングストンで開催されたIMF暫定委員会で承認されました。これをキングストン体制と呼ばれます(国によっては、ジャマイカ体制とも呼ばれています)。

以降、加盟国は、変動相場制と固定相場制のいずれを選択できるようになりました。

※主要通貨のほとんどが変動相場制を採用しています。


ご通り、国際通貨体制が過去100年間は既に数回変わっています。


アメリカ人のお金使いすぎは世界中誰でも分かることです。アメリカ人のドル使いすぎがブレトンウッズ体制崩壊原因です。当時ドルの信用は失われましたが、ほかに世界のお金として使える通貨がなかったので、その後もドルは世界基軸通貨として使われます。


使いすぎの米国経済が単体としてどう見ても不均衡ですが、それでも世界経済が長年運行してきました。米国と相補的な関係ある国が存在しているからです。


過去50年間運行してきた「商品・ドル循環」、「石油・ドル循環」、「中米循環」は、新興国、資源国が米国と相補的な関係の下の双方向協働結果です。片方を欠けては運行できなかったはずです。


この単体としては不均衡でも世界全体から見て均衡状態の下支えは、アメリカ人が主導した世界的産業構造と基軸通貨でる米ドルです。


<米国主導の世界産業再編で世界経済が両極端に分かれました>


※数十年前の出来事の因果関係の整理は困難です。後日再三確認の上、下記内容編集の可能性がありますので、ご注意下さい。


米国はケインズ政策を採用「大きな政府」、及び福祉社会建設により、前世紀80年代から社会運行コストが非常に高くなり、また過度の個人主義、過度の金融革命の刺激を受けて過度消費、更に過度の規約により、企業が逃げ出すよう生産拠点を海外へ移転しました。


一方では生産拠点の海外移転、他方では米国は国内で新産業革命を引き起こしました。1980年代後半以降、米国教育研究機関、企業、政府の協働、巨額投資し、新技術革命及び新経済を代表する情報技術産業が急速に発展した結果、米国が産業移転と産業革新に成功し、先導役として現在の世界産業構造を構築しました。新しい経済形態と産業構造にによって、米国は1990年代に戦後以来最長の経済成長を遂げただけではなく、経済耐衝撃性と危機応対力も著しく改善しました。その結果、1998年から、世界経済はかつてない両極端に明確に分かれました。


米国はハイテク産業、軍事工業、ソフトウェア、メディア、飛行機などの世界トップクラスのハイテック産業製品のほとんどは高収益、高付加価値の専売価格商品です。国際資源価格が継続的に上昇しても、米国は低い物価水準を維持しました。原油、原料高がただ収益一部を圧縮しただけで、基本的に企業内部で消化可能です。70、80年代の原価上昇による物価高はもはや米国から姿を消したようです。


一方、世界生産役担当の新興市場国は、かつて米国が味わった苦痛に耐えなければなりません。

原油価格高は米国にとって単なるライフスタイルへの影響に過ぎないに対して、新興市場国にとっては、原油価格高騰→企業生産コスト上昇→収益を圧迫→失業率が上昇→国民収入減少→経済衰退、社会不安に陥り、まさに生死に関わる重大問題です。


<基軸通貨としての米ドル>


20年間に渡る世界産業再編を経て、米国は生産型社会から消費型社会へと急速に変わり、負債運営が広範囲の現象になりました。政府が公債、企業が社債を発行、国民が分割払いで消費するなど、アメリカ人が事実上世界最終消費者となりました。


米国経済の特質は、世界基軸通貨である米ドルを使い世界余剰資金運用、無制限かつ制約なしの負債運営です。


基軸通貨とは下記条件を兼ね備えた国際通貨です。


(1)国際間の貿易・資本取引に広く使用される決済通貨であること、

(2)各国通貨の価値基準となる基準通貨であること、

(3)通貨当局が対外準備資産として保有する準備通貨であること。


2次世界大戦後米ドルが基軸通貨となり、現在に至っています。


<ドル保有重要性>


1、世界貿易の増加に伴い、貿易取引に相応する米ドル供給も客観的に求められています。


2、各国が対米ドル為替レート介入用に、米ドルを保有しなければならないです。


米国が最終消費国に対して、その他の国は米国向け輸出に依存し、アメリカ人消費者に対して自国商品競争力を維持しなければならないです。価格競争力は自国対米ドル為替レートで反映されます。


世界の為替制度は大きく2つに分かれています:「固定相場制」(例:香港ドル)と「変動相場制」(例:日本円)。


固定相場制実施国は当然ながら、自国通貨対米ドル為替レートを決まった範囲内に固定しています。


変動相場制実施国の場合でも、実際、自国通貨対米ドル為替レートが毎日ジェットコースターのような乱高下に耐えられる国はどこにもないため、変動相場制実施国は、自国の外貨準備を使い、自国通貨レートに介入し、対ドル為替レートを一定範囲内に維持しています。


このよう、変動相場制と固定相場制のいずれの実施国でも、自国通貨対米ドル為替レートを一定範囲内に維持するのはまるで暗黙ルールです。主要通貨レートが一定範囲から乖離する際為替介入しなければ、金融市場が激しく変動します。


結果として、貿易決済用と為替レート介入用に、各国は自由交換可能通貨を保有、対米貿易が巨額な国の場合は、巨額な米ドルを保有しなければならないです。


※各国中央銀行が保有する外貨は外貨準備と呼ばれています。


外貨準備保有上位国のほとんどは、対米貿易が巨額で外貨準備の主要構成通貨も米ドルです。これらの国は、巨額の外貨準備を米国の公債、企業債、株式もしくは不動産購入に使っています。


<ドル循環・流れ>


ドル循環の流れは下記の通りです。


米国:高消費、低貯蓄 ⇔ 特に東アジア国(中国、日本がメイン):高貯蓄、低消費


アメリカ人が消費→貿易赤字

東アジアなどの国が製品をアメリカ人に販売→貿易黒字→巨額な外貨準備を形成(主要構成:米ドル)→相当の一部を利回りが比較に低い米国公債を購入(公債購入した時点、米ドルが米国へ逆流)

米国が自国へ戻ってきた米ドルの一部を消費に使い、一部は高収益率の研究・開発・製品企画・販売・アフターサービス(スマイルカーブの両端)に投資し、それ以外の資金を高い収益率求めて投資資本の形で東アジア諸国に戻ります。


<まとめ>


上記債務者と債権者の関係に心当たりありませんか。

そうです。詐欺の一種のポンジ・スキーム(Ponzi scheme)に似ています。

※ポンジ・スキーム(Ponzi scheme):元本を配当(利益)として配り、更に元本を集めて配当する、後から参加させる別の出資者から新たに集めたお金を(運用せず)以前からの出資者に“配当金”などと偽って渡すことです。


最終解決策はただ一つです:単体経済を均衡させることです。つまり、アメリカ人が使いすぎず、収支を均衡化させることです。その他の国は輸出に頼らず、自国生産・内需均衡化させることです。どの国も、自国経済を均衡化させるために構造改革による債務を解消が必要です。ただ残念ながら、リーマンショックから既に10年経ちましたが、真剣に構造改革する国は全くないです。これからは世界はどこへ向かっていくを見てみる前に、まずは中国経済、中米循環が世界にどのような破滅的な影響を与えたかを振り返りましょう。


by sari2019 | 2019-08-12 16:33 | Comments(0)